65歳を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種が、ニューモバックス(PPSV23)から新しい結合型ワクチンプレベナー20(PCV20)に変更されました。新しく登場したキャップバックス(PCV21)についても説明します。
肺炎球菌感染症とは
肺炎球菌は健康な人の鼻やのどにも常在する細菌ですが、加齢や基礎疾患で免疫力が低下すると、肺炎・髄膜炎・菌血症などの重い感染症を引き起こすことがあります。肺炎は日本人の主要な死因の一つで、その多くが65歳以上です。
下記の方は、特にリスクが高いと言われています。
- 65歳以上の高齢者
- 心臓病・腎臓病・慢性呼吸器疾患をお持ちの方
- 糖尿病・肝疾患のある方
- 免疫機能低下のある方
肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)定期接種の対象者
- 接種年度に65歳になる方
- 60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器機能、またはHIVによる免疫機能に重大な障害(身体障害者手帳1級相当)がある方

定期接種は生涯1回限りです。2026年3月末までにニューモバックスを定期接種で受けた方は、プレベナー20を定期接種として受けることはできません(自費での任意接種は受けていただけます)。
ワクチンの仕組み
多糖体ワクチン(PPSV):多くの血清型(最大23価)をカバーするが免疫記憶が形成されにくく、効果は約5年。代表例はニューモバックス(PPSV23)。
結合型ワクチン(PCV):免疫記憶が形成されやすく、1回で長期の保護が期待できる。プレベナー20(PCV20・20価)、キャップバックス(PCV21・21価)などがある。
プレベナー20とキャプバックスの違い
| 項目 | プレベナー20(PCV20) | キャップバックス(PCV21) |
|---|---|---|
| 種類 | 結合型ワクチン | 結合型ワクチン |
| 血清型数 | 20種類 | 21種類 |
| 効果の持続 | 長期(原則1回) | 長期(原則1回) |
| 接種区分 | 定期接種 | 任意接種 |
| 血清型カバー率(※) | 約43% | 約72% |
| 自己負担目安 | 定期3,710円(彦根市)/任意11,000円 | 14,300円 |
※参照:日本呼吸器学会等合同ステートメント(第7版、2025年9月)



キャップバックスは高齢者で問題となりやすい血清型を重点的にカバーする設計で、血清型カバー率が高い一方、現時点では任意接種のみです.
よくあるご質問
- 定期接種は何回受けられますか?
-
生涯1回限りです。
- 当院(彦根市)での自己負担額は?
-
定期接種は3,710円、任意接種は約11,000〜14,300円です。
- ニューモバックス接種済みでも定期接種を受けられますか?
-
受けられません。任意接種として受けることは可能です。
- キャップバックスってどうなの?
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キャプバックスは、高齢者向けに設計され血清型カバー率が高い(約72%)ワクチンですが、定期接種の対象外で全額自己負担です。
- 定期接種の対象年齢は何歳ですか?
-
接種年度に65歳になる方。60〜64歳で基礎疾患がある方も対象です。
- 副反応について教えて
-
注射部位の痛み・腫れ、発熱・倦怠感が出ることがありますが、通常は数日で改善します。重篤な副反応はまれです。
まとめ
- 高齢者の肺炎球菌ワクチン定期接種がプレベナー20(PCV20)に変更されました。
- 生涯1回の接種で済むようになりました。定期接種の機会は生涯1回のため、接種歴を確認のうえご相談ください。
- より広いカバー率を求める場合はキャップバックス(PCV21)も選択肢ですが、任意接種となります。
